ここでは作中に沢山出てくる「魔族」について
魔族
魔界に住む者のこと。具体的にいうと魔王「サミュエル=モンクリーフ」の下にいる魔界三大魔族に属する種族。
悪魔、夢魔、淫魔の三種族で、それぞれに王族にあたる最上級魔族がいる。本作に出てくる魔族は全て夢魔。
魔界
人間界とは別の次元に存在すると言われている魔族だけが住む世界。昔は勇者と争っては滅びを繰り返し歴代の魔王は血筋が全て異なったが、現在はモンクリーフの家系が王となり人間界の王政国家のようになった。
別の次元に存在するというのは人間界の謳い文句で、実際は全ての魔族に魔界までの道標が潜在的に記憶されているため、魔族が人間に説明するときは「適当に飛んだら着く」となる。
そのため人間が魔族の力を借りずに魔界に訪れることは不可能。
夢魔
魔界三大魔族の中でも「夢」を司る種族。最上級夢魔はイレーヌ=サモンドであり、その家系は全て最上級の魔力を持つ。
夢を主に食糧とし、食事の際にはその夢に根付く記憶や感情まで一緒に奪ってしまう。また、生き物を眠らせ夢を見せる能力があるのは魔界三大魔族の中でも夢魔だけ。
生物から食事をとる際、または夢を見せる際にはキスをする。特に人間が誰かを想う恋心は夢魔にとっての美酒となる。
ちなみに、淫魔と交配をして生まれた種族(インキュバス・サキュバス)は夢魔に分類され、魔物(下級魔族ともいう)の中ではマーメイドなどが夢魔に分類される。
養子契約
魔族同士が結ぶ契約。身寄りのなくなった子供の魔族が里親にあたる大人の魔族と親子関係を結ぶ契約。その際は大人の魔族の階級と同じ階級になり、魔界では同じくらいの階級で同じ種族の魔族と契約を結ぶのが常識。
階級
生まれながらに与えられる位。それは魔力にも比例する。家系に依存するため婚姻契約や養子契約を結びでもしないと己の階級の上がり下がりはない。
また、人間界にならどの国でもある「他人と同じ姓」という概念はない(たとえばサモンドという姓はイレーヌの家族以外に魔界の何処を探してもいない)
※以下本編に関係のないものもあるが覚えておくと面白い小ネタ
・魔族は体内に人間が致死量を超えるほどの魔力があるため、魔族と人間が交わると人間が死に至る危険性が高い。
・しかし、死を免れた人間はそのまま魔族になり、位も交わった魔族と同じくらいの階級が与えられる。あくまで「くらい」
・魔族は一部を除いた人間界の法では裁かれない。しかし魔界の法では裁かれるため常軌を逸した行動をとると最上級魔族たちが運営する監獄城に収容される。
・最上級魔族たちの仕事は魔界の監獄城の管理運営。本作の登場人物だとイレーヌとその家族は「怠惰」と「強欲」の監獄城を担当している。